【社会人必読書】ニュータイプの時代〜山口周〜まとめ、感想について

読書

ニュータイプの時代
山口周著
『資本主義ベースでの脱構築を考える。』

本書の内容をざっくりまとめます。
なかなか、汚い言葉やストレートな言葉を使われているので突き刺さります。
(※ネタバレ含みます。)
最後に感想書きました。

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★24テーマのうち、12テーマに絞りました

 

★問題発見&問題解決
・ニュータイプは問題を解決ではなく発見出来る人である。

・問題の発見、問題の解決がセットでないといけない。

・現在はクソ仕事が蔓延しており、それに従事しなければならない状況になっている。
⇨皆が逃げることでクソ仕事はなくなり、権力者の存在意義をなくし社会全体が良くなる。

・偏差値に代表される問題解決は廃れ、問題発見から問題提起こそがニュータイプとして重要である。

・ニュータイプは常に自分なりのあるべき理想像を思い描いている人、あるべき姿をまずは考える。

・そもそも解答を出すべき問題が明確になっていないので、革新的テクノロジーの前にまずは大きな問題を明確にする。

 

★イノベーター
・イノベーションを起こそうとしてイノベーターになるはずがなく、解きたい課題にフォーカスを絞りそれが画期的かつ経済価値が大きなものになれば結果としてイノベーターになる。

・セグウェイは画期的であっただけ。経済価値に繋がらなかった、どんな問題を解こうとしているかはっきりしなかった。つまり、問題があってそれを解決をするために生まれたわけではなくただ画期的なことを考えて作られた製品だった。

 

★目標ではなく意味を与えると人は豹変する
・現在は意味のないクソ仕事が蔓延している。

・弟子達の動機付けが出来なければキリスト教はこんなに広がらなかったかもしれない。

 

★ローカルメジャーからグローバルニッチ
・2007年の携帯市場を見るとわかりやすい。

・iPhoneが登場したことで、日本の全社携帯は行き場を失った。
グローバルニッチはフォーカスを絞った貫通力が違う。

 

★HOWではなくWHAT & WHY
・イギリスのチャーチルが戦争に意味とストーリーを与えた。
ヨーロッパとしてナチスは必要悪と位置付けられていた。

・共感させるビジョンを提示しなければ成功は得られず人は動かない。

 

★遊びを盛り込む
・VUCAの時代ゆえに、ニュータイプは規律に遊びを戦略的に入れて偶然のもたらす大きな飛躍を追求する。

 

★寡占化と分散化の2極化が進む
・企業は社会主義そのものであり、メリットは検索、交渉、契約、監視費用といったまさに情報収集の効率性である。

・大企業の独占化と個人によるフリーエージェントの台頭は同時に起きている。個人によるフリーエージェントは、例えばyoutuberのことである。

・最もリスクが低いのは大企業に勤めてかつ市場で個人として活動する手法である。

 

★人生を楽しむ賢人になる
・成功者のキャリアの8割は偶然。(スタンフォード大学教育学、心理学教授)

・自分らしくあるために自分の専門だけでなく視野を広げて関心を持つことでキャリアの機会が増える。コアな専門知識は外部の情報クラウドには及ばない。

・Amazonは数多くのトライ&エラーを繰り返してきた。すなわち計画の策定と実行を同時に行い上手くいかなければ素早く撤退する。

 

★シェアし、ギブする
・共有は共産主義に染まった悪とみなされていたが、今はシェアを前提にしたビジネスが大きくなりつつある。例えば、Airbnbはその最たる例である。

・テイカーの利得は短期的であり、ギバーは中長期的にテイカーより利得を手にする。
まさにヒトラーやナポレオンのように独占を追求したものは短期的であり、イギリスのように勢力均衡をはかり共存共栄を目指すことで長期の繁栄を築ける。

 

★経験をリセットする
・問題解決にはアート、ヒューリスティック、サイエンスすなわち直感、経験、事実と論理の3つがある。問題が未曾有の場合はアートかサイエンスになるが、この2つは若い人の方が得意である。

・蓄積した経験と知識は時にパフォーマンスの阻害になる。いわゆる経験の無価値化と呼ばれる。

 

★オピニオンを出し、エグジットする
・オピニオンは従来組織において気に入れられない文化であった。

・しかし小さなオピニオンを出す、そして小さなパワーを集めやすい今の時代、この2つが世界を大きく変えている。

・自分がおかしいと感じることはオピニオンを出し、モビリティを発揮してエグジットする。

 

★システムに拘らず脚本をしたたかに変える
・資本主義においても、共産主義においてもシステムが主、人間が従の主従関係であるという点で同じ考え方である。どんなシステムを用いてもその中で生きていく人間が変わらなければ、システムが豊かさをもたらすことはない。

・問題は資本主義を共産主義にというシステムの置き換えでは解決せず、人間が変わらなければ何も変わらない。
ニュータイプはシステムに一応は適応して影響力を蓄え、システムの持つ課題を常に考え改変に取り組む。

 

⚫︎感想
・資本主義、共産主義はあくまでシステムが主、人間が従の主従関係という考え方では一緒だというところにすごく共感しました。
筆者も述べていますが、政治でも会社でも組織が変わっても人が変わらなかったら何も変わらない。要するに、組織が変わった所で、人が変わらなかったら何も変わらない。システムに対して常に一人一人が疑いや指摘を持つ姿勢が大事なのです。
それがなければシステムにただ従うマニュアル人間になってしまうでしょう。

・本の中で『目標ではなく意味を与えると人は豹変する。』というフレーズ。
まさしくこれはどの場面でも通じる話。
例えば、会社においても出来が悪い部下がいて困るみたいなことを言う上司がいたとします。これは部下に対して意味をしっかり与えていないから部下は動かないのではないでしょうか。文句を言う前に意味をしっかり部下に与えられるようにその上司は勉強すべきでしょう。
そもそも今の時代、転職、副業もしやすく若い人の流動性が激しい時代なので大企業もうかうかしていられないのです。
大事なのは、いかに仕事が出来るかよりもその会社で働くことへの情熱、意味、価値を与えられる人の存在です。それがなければいかに大企業であってもいずれは衰退して消えてなくなるのが関の山でしょう。
ちなみにこれに近しいことが、渋沢栄一の”論語と算盤”にも書かれております。(知恵、情愛、意志が大切だと述べております。

長くなってしまいましたが、こんなところで。。

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