トランプさんの話し方の凄さ!日本人が学ぶべき3大ポイントについて

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昨今、雑談力やコミュニケーション能力を上げる本が非常に人気があります。コロナ禍で人と人との関係が希薄化している世界で改めて人と人とのつながりが重要であると感じていることの表れではないでしょうか。
コミュニケーションが苦手な方、コミュニケーションが上手くなりたい方、あるいはコミュニケーション能力が高いと思っている方、色々な方がおられると思います。私自身、あまり人前で話すことが得意ではありません。
そこで、コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんという伝説の家庭教師がいることを知りました。その岡本さんの記事<トランプは「話し方の天才」、凄すぎる3大秘訣(東洋経済)>からトランプ元大統領の話し方の凄さについて掲載しておりましたので、その記事についてご紹介したいと思います!

~岡本純子さん~
日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチングに携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた方であり、その実績から”伝説の家庭教師”と呼ばれております。

 

●トランプさんの話し方3大凄いポイント

①「共感力」「楽しませる」「勇気づける」のプロ!
②「相手とつながる言葉」をどこまでも会話調で使うところ!
③「圧倒的な熱量」と「盛り」によるエネルギー!

 

●要旨
トランプ元大統領の演説は、プロパガンダやセールスの教科書を一から十までフルカバーしたような強い言葉遣い、ふるまい、話し方で、支持者を虜にして離さなかった。筆者はその主張や手法にはまったく共感しないが、トランプさんの話し方だけは日本人も学ぶべき点があると感じている。
また、エグゼクティブに話し方を指南する中で、自社のモノやサービスについての情報や自分の考え方を一方的に「伝える」ことがコミュニケーションだと勘違いをしている人が多いことに気付いた。

 

コミュニケーションの3段階(伝える、伝わる、繋がる)
コミュニケーションには「①伝える→②伝わる→③繋がる」という3段階があるが、たいていの人は「伝える」だけで終わっている。情報や自分の考え方を一方的に「伝える」ことがコミュニケーションだ、と勘違いをしている人が多い。
・「伝える」とは、 自分の考えや物事を、一方的に他方へ受け渡す行為のこと。主語は自分で、聞き手はその情報を知っただけの状態であり、一方的なコミュニケーションであるため、相手がそれを受け取ったかどうかは関係ない。
一方、「伝わる」とは、自分の伝えたい事がきちんと相手に理解を得られている状態のこと。また、その理解は自分の理解とイコールでなければならない。
・トランプさんとその支持者たちの忠誠心や結びつきを見ると、彼がこの3段階を簡単にクリアし、ある種の運命共同体(コミュニティ)を作り上げていることがわかる。彼のこの強力な「繋がる」コミュ力の秘密は「共感力」と「楽しませる」、そして「勇気づける」である。

 

-感情で動かすことで伝わる
人は「ロジック」では動かないが、感情によって、あっという間に動かされる。トランプさんは、この感情という「動機付けスイッチ」を巧みに操り、人心を掌握した。そして、コミカルな話し方はとにかく面白く、支持者は、これまで味わったことのないワクワク感を覚える。
・「許せない」×「怖い」×「楽しい」という支持者の間で三重奏の感情を共有させ、強いつながり、連帯意識を醸成する。この「共感力」こそがトランプさんの最大の強みである。
トランプさんは、決して「いい人」ではないが、「いい気分にさせる」話し方の天才である。「君たちは遺伝子がいいんだ」「なんて素晴らしい人たちなんだ」「君たちが必要なんだよ」「愛しているよ」。「コロナだって、そんなもの、消えてなくなる。心配する必要ないさ」。こういったことが真実でないとしても、聞き手はいい気分になれればいいという発想である。この「いい気分にさせる力」は割り切って学ぶ価値はある。

 

-どこまでも会話調で繋がる
トランプさんのボキャブラリーは、非常に乏しく、分析によると、オバマ前大統領の語彙力が9年生(14-15歳)なのに対し、4年生(9-10歳)レベルと歴代大統領の中でも最も低いという結果であった。
・臆面もない自画自賛、度を超えた相手への誹謗中傷は、日本では決して受け入れられない。また、アメリカの民主党側のレトリックはエリート臭が漂い、上から目線なところがある。その点、トランプさんのわかりやすさは圧倒的で、キャッチコピー力も天才的であり、「寝ぼけたジョー・バイデン」など、シンプルで、覚えやすく強い言葉を次々と紡ぎ出す。
トランプさん
の言葉はどこまでも会話調で、聴衆はまるで対話をしているような気分になる。
語り口はカジュアルで、きっちりとした文章に落とし込まれていないので、書き起こすと意味をなさないため、話し言葉として伝わるTwitterを多用している。コミュニケーションの王道ルールである「伝える言葉」ではなく、「つながる言葉」を使っているのである。

 

-日本人は、正しく盛る話し方を知る
・日本人は「話す内容」「話し方」「話し手のエネルギー」そのどれも、体系立てて学び、習得する機会がなく、話すことに自信がないという人が大勢いる。
・日本の大企業の幹部層に話し方のコーチングをしているが、日々、痛感するのは、とにかく控え目で、自分のよさ、強みをしっかりと上手に伝えることが苦手な人が多いそして、日本人のエリートは、総じて「盛り」が足りない。実態以上に自分を小さく見せるしぐさ、話し方ゆえに、お行儀がよすぎて、エネルギーが非常に低い。
・いいか悪いかは別として、トランプさんは、中味がスカスカでも、真実でなくても、堂々と断定し、言い切って自分を大きく見せるように振る舞い、圧倒的な熱量で話す。人を動かそうとするのであれば、話し手はエネルギーを放出しなければならない。
・正しければ、もしくは、いいものならば、いつか誰かがわかってくれる、認めてもらえるわけではない。残念ながら、「低燃費」のコミュニケーションは、伝えていないのと同じことである。

 

●感想
相手に伝わるには、相手の感情を動かすこと。相手と繋がるには、簡単な言葉で会話調で相手と話すこと。そして、話を正しく盛ってエネルギーを使って話すことを意識することが重要であるということを学びました。いくら正しいこと、正論をつらつら述べても相手に伝わらなければ意味をなさないという内容はまさに目からウロコでした。小さくなりすぎる、いわゆる謙遜のしすぎは返って逆効果ということをまずは意識して話し方を工夫していきたいと思います。

 

~岡本純子さんシリーズ~
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