【超胸熱サスペンス映画】バタフライ・エフェクト〜エリック・ブレス~

映画/ドラマ

映画 バタフライ・エフェクト
公開 2004年
監督 エリック・ブレス
※ネタバレあります

 

今回私がオススメする映画はずばり「バタフライ・エフェクト」になります!
Wikipediaによると、バタフライエフェクト(バタフライ効果:butterfly effect)とは、力学系の状態にわずかな変化を与えるとそのわずかな変化が無かった場合とはその後の系の状態が大きく異なってしまうという現象のことでいわゆるカオス理論のことです。このバタフライエフェクトという表現は、気象学者のエドワード・ローレンツが1972年にアメリカ科学振興協会で行った講演のタイトル”Does the Flap of a Butterfly’s Wings in Brazil Set Off a Tornado in Texas?”(ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?)に由来すると考えられています。
つまり「ほんのわずかな出来事が後に大きな影響を及ぼす可能性がある」というもので、この映画の内容はまさにそれを象徴したものだと思います。
そんな映画「バタフライ・エフェクト」について簡単にご紹介したいと思います!

 

●登場人物
エヴァン:主人公
主人公のエヴァンはストレスが高まると意識が無くなり、短時間の記憶を失うという症状に悩まされていた。その治療の一環として小さいころから日記をつけていた。彼の父親は精神病院に入院していたため、母親1人の手で育てられる。 幼なじみのケイリー、トミー、レニーとはいつも4人で遊ぶほど仲良しで、エヴァンは密かにケイリーに思いを寄せていた。 大学生になったエヴァンは、過去の日記を読み返すとその時点まで戻れる能力があることに気付く。彼はケイリーを悲しい運命から救うため、過去を変えることを決意する。

ケイリー:エヴァンの幼馴染の少女
主人公エヴァンの幼なじみで、彼が幼い頃から密かに思いを寄せていた少女。彼女は兄トミーと同様に、父親からひどい虐待を受け苦しめられてきた。 ケイリーの母親は家を出て新しい家庭を作っており、それを見かねたトミーがいたずらを仕掛けたことが原因で、エヴァンと離れ離れになってしまう。

トミー:ケイリーの兄
トミーはケイリーの兄で、エヴァンの幼なじみの少年。彼は父親から虐待を受けて育ったため、自身もサディスティックな気質を持っている。いつも遊んでいるレニーやエヴァンに対しても意地悪な態度に出たり、横暴な振る舞いが多い問題児。彼は家庭を捨てて新しい恋人と暮らす母親に復讐するため、あるいたずらを仕掛けることをエヴァンたちに提案する。

レニー:主人公の幼馴染の少年
レニーはエヴァンの幼なじみで、気弱な性格の少年。勝気な性格のトミーからはいつもやり込められ、そのせいで常に顔色を伺っている。 トミーに母親の新居に爆弾を仕掛けることを提案されたときも断れず、そのいたずらを実行してしまう。

 

●ストーリー
エヴァンは幼馴染の少女ケイリーを悲しい運命から救うために過去を変えようとタイムワープを繰り返す。5回タイムワープを繰り返し、5回目にようやく納得する未来の形を築くことが出来る。

1、上手くいかない
エヴァンは1回目のタイムリープで、ケイリーの父親・ジョージのポルノ撮影を止めさせ、ケイリーに対する虐待を根本から阻止することに成功する。全て丸く収まったかのように見えたのだが、ケイリーへの虐待を止めたしわ寄せは兄のトミーへ向かうようになり、唯一の理解者である妹を奪われることを恐れ、トミーはエヴァンに恨みを持ってしまうことに。トミーは少年院を出所してからエヴァンとケイリーをつけ狙い、トミーは金属バットを持ってエヴァンを襲う。防犯スプレーで反撃したエヴァンがバットを奪って殴り返すと、トミーは死んでしまう。

2、上手くいかない
エヴァンは1回目の失敗をもとに、トミーが少年院へ送られる原因となった時点に戻る。トミーが犬を殺さなければ少年院に行くこともなく、自分がトミーを殺さなくて済むと考えたからである。エヴァンはトミーが犬を殺すことを阻止するため、レニーに刃物を持たせて袋に詰められた犬を逃がそうとする。そして、犬を殺さないようトミーを説得することに成功。しかし上手くいったと思ったその矢先、虐めを受けていたことで恨みを持っていたレニーがトミーを刺し殺してしまう。どさくさの渦中で顔に傷を負ったケイリーは転落人生を歩み、気付けば娼婦に身を落としていた。

3、上手くいかない
3回目のタイムリープでの目的は、ダイナマイトの爆発に巻き込まれ亡くなった親子を救うことである。ダイナマイトをポストに入れるように指示をしたのはトミー、実行したのはレニー。過去に戻り、親子のもとに駆け寄るエヴァン。彼は親子を救うことには成功したものの、爆発によって手足を失ってしまう。エヴァンは友達に助けられながら大学生活を送ることに。トミーは非行に走らずに善人になっており、レニーとケイリーは恋人同士に。みんなの人生がうまくいっているのを見て自殺を考えるエヴァン。そして、エヴァンの母親は息子の事故を苦にタバコを吸いすぎて、肺ガンを発症していた。

4、上手くいかない
4回目のタイムリープでエヴァンは、ジョージによる児童ポルノの撮影と、ポストにダイナマイトを仕掛けることの両方を阻止しようとする。彼は過去に戻ってケイリーの家の地下室に向かった。児童ポルノが撮影されたのも地下室で、ダイナマイトが置いてあったのも同じ地下室だったからである。しかし、ジョージが隠していたダイナマイトを処分しようとしたところ、爆発してしまいケイリーを死なせてしまう。

5、あることに気付き上手くいく
今回のタイムリープでエヴァンは、ケイリーと知り合う時点に戻り、出会い自体を無くしてしまうことを決意する。両親が離婚した時にケイリーが父親のもとに残ったのはエヴァンのそばにいたかったからで、そうでなければ迷わず母親についていくはずだったからである。エヴァンはケイリーに「近寄るな」と言い放ち、2人はそれ以降言葉を交わすことはなかった。エヴァンの思惑通り、ケイリーとトミーは母親に引き取られ町を去り、兄妹は虐待のない違う人生を歩むことになる。そして、エヴァンはこれで大丈夫だと考え、日記や写真など、過去につながるものを全て燃やしてしまう。

 

●4つのエンディング
この映画は、エンディングが4パターンあります!それぞれのパターンについて簡単にご紹介します!

①エヴァンとケイティが最後すれ違うときにお互い声をかけないように終わるパターン
⇒互いに何かを感じながらもそもそも二人は出会ったことがないので知る由もないし、これからも知り合うことはないだろうというちょぴり切ない終わり方になります。

②声をかけてハッピーエンドで終わるパターン
⇒「君の名は」っぽい終わり方になります。きっとこのエンディングをパクったのではないでしょうか。笑

③彼女の後をずっとついていくパターン
⇒視聴者にその後のストーリーを創造させるようにして終わる感じです。ストーカーのような感じなので少し不自然ですし、気持ち悪く見えます。笑

④そもそも自分が生まれてこないように胎児の時点で自分の首にへその緒を巻き付けて自ら死を選ぶパターン
⇒エヴァンのお母さんがいたたまれません。さらにこのエンディングの凄いところは、エヴァンの母親はエヴァン以前にも何度も流産しているという事実があります。つまり、エヴァンの兄弟もタイムスリップする能力があり、エヴァンと同様に子宮内で自らの命を断つ選択をしたということになります。すごく切ないエンディングになります。

 

●感想
ストーリー展開にどんどんのめり込んでいってしまいました。何もかもうまくいかず、自分と恋人、仲間みんながハッピーならず、どうしていいかわからない主人公エヴァン。ケイリーを大事にする気持ちが伝わってきます。最後の決断はこの伏線があったからこそものすごく切なく胸に突き刺さります。そして、エヴァンの勇気と熱い思いが伝わってくるのではないでしょうか。
1つ1つの出会いは人に影響を及ぼし、自分も相手の人生をも変えてしまうほどであるというメッセージが猛烈に胸に残りました。赤の他人でも”出会っていない”という一種の影響を及ぼしているのではないか。あらゆること全ては自分という存在が影響し関わっているのではないかという不思議な感覚に包み込まれる映画でした。
そして、なんといってもエンディングのオアシスの曲がよいです!やっぱ映画は曲が重要だと改めて感じました。時をかける少女も同じようなタイムワープ系の映画のようなので気になるので機会があれば是非みてみたいと思います。

↓主題歌

タイトルとURLをコピーしました