『資本主義ハック』資本主義社会で思い通りに生きていく方法とは!?

仕事

「4つの資本の利回りを大きくすれば、誰でも夢を叶えられる世界になってきている」
「資本主義をゲームのようにとらえ、そのルールをハックすれば理想のライフスタイルが手に入る--。」
こちらは、『資本主義ハック』という本の引用になります。将来への不安がある、お金持ちになりたい、世の中の仕組みを理解したい、そんな人にオススメの本になります!
いわゆる成功者においてお金や権力や自由を得ており、これらがなくても幸せになれますが、多くの人がお金持ちになりたいと思っていることも事実です。この本は資本主義経済について分かりやすく解説してあり、お金持ちになりたい、世の中の仕組みを理解したい人にとって面白い内容になります。

 

●著者プロフィール
冨田和成 株式会社ZUU代表取締役
一橋大学在学中にIT分野で起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。金融経済メディア「ZUU online」を含む資産運用の総合プラットフォーム運営、月間訪問者数は650万人を超える。金融機関や不動産業界のフィンテック化の推進支援や企業に対して鬼速PDCAシステムを導入する鬼速PDCAエンジニアリング事業を展開。2018年6月、設立約5年で東京証券取引所マザーズ市場に上場。著書に『大富豪が実践しているお金の哲学』『鬼速PDCA』『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』『資本主義ハック 新しい経済の力を生き方に取り入れる30の視点』等がある。

 

●資本とは?
資本とは生産手段、あるいはその元手となるものであり、価値を生む仕組みである。具体的には、工場、株、身体や頭である。ここで重要なのは、自分そのものが資本の1つということである。
改めて、資本主義(共産主義、社会主義はこれの真逆の思想)とは資本を使って社会をより良くしていこうという考え方である。資本主義社会における資本の役割は価値を生み続け成長し続けることである。そのような資本主義社会において、最も自由に生き生きと生活できる人は成長する人であり、自分自身が資本であるため、成長し続け役割を果たすことで社会の恩恵を受けることが出来る。社会の恩恵とは具体的には、お金を時間を手に入れ、人生における選択肢や行動範囲を広げるということである。そして、成長とは自分の資本を増やしたり、大きくしたりしていくということである。
ここで資本について分けると、資本には、人的資本、金融資本、固定資本、事業資本の4つがある。

人的資本:個人の知識や技術、信用や実績、ブランド、人脈、ネットワークなどである。
これはあらゆる資本のベースになるもの。
金融資本:お金、株や債券などの金融商品。
固定資本:自宅、土地、車、家、時計など、換金するとお金になるもの。
事業資本:事業であり、会社経営者はその会社で行っている事業が事業資本。

例:

この4つの資本が組み合わさって新しい価値や新しい商品が生み出され、社会が良くなっていく。我々は、この4つの資本のどれかを大きくしたり増やしたりすることでお金持ちになったり、人生の選択の幅が広げることが出来る。
この4つの資本の何に重きを置き、お金や時間や労力を割いていくのかを考えながら行動することが資本主義社会における上手な立ち回り方となる。そして、生きる上での重要な前提としては、何を人生のゴールとするか見極めることである。「子供の成長に寄り添っていたい」「たくさん稼いで贅沢したい」「たくさんゲームしたい」など人生のゴールは人それぞれである。
自分は何がしたいのか?このゴールが定まっていないと手段が出てこないため、自分の人生の目的を定めることがまず必要である。
著者は、「常に長期、中期、短期の目標を意識しながら逆算で仮説を立てる」、「自分が今やるべきことを徹底的に考え抜き、実際に行動に移していけば、資本主義というゲームではちゃんと結果が出る」、「資本主義社会では、どれだけ質の高いやり方で、どれだけの量をこなせたか」
これの勝負だと述べている。

●人的資本を伸ばすコツとは?
人的資本とは、「知識や技術」、「信用や実績」、「人脈」の3つである。
知識や技術があれば、価値を生み出せてお金を稼ぐことが出来る。
信用や実績があれば、より価値を生み出せてお金を稼ぐことが出来る。
そして人脈があれば、仕事をもらえたり、仕事をお願いしたり、チームを組めたりして価値を生み出すことが出来る。
この「知識や技術」、「信用や実績」、「人脈」の3つを増やしていくことを意識すれば上手に人的資本を伸ばしていける。この人的資本はあらゆる資本のベースとなる。資本の中で最初は人的資本を上げることが効率的であり、必要なことである。その上で次に、金融資本、固定資本、事業資本のどれを増やすのか未来を考えることが重要である。人的資本を増やしていくことが資本主義ゲーム攻略の鍵を握る。

☆人的資本を伸ばす3つのコツ
①市場価値を意識する!
②期待される人になる!
③リーダーシップを磨く!

①市場価値を意識する!
今の時代、重要なのは大企業に入ることではなく、市場価値を上げることである。これからの社会で最も投資効率の良い投資対象は「自分自身」である。市場価値を上げるとは、どこに行っても通用する人材になるということ。会社の上司に気に入られるのは大事なことであるが、市場価値には全く関係ない。大企業に入れば一生安泰などという時代は終わった、つまり、企業に入るよりも市場価値を上げることが重要なのである。資本主義社会においてインフラが整い完全に個人の時代へと変遷しており、優秀な個人や野心がある個人は資本を伸ばしやすい社会になってきている。

②期待される人になる!
「臆せず大法螺を吹け!期待値と実態値のズレこそチャンス。魔法が解ける前に追いつけばいい。」つまり、ハッタリをすれば良い。期待されている人ほど良い仕事を任されやすく、良い経験が出来るため、結果的にすぐ人的資本を伸ばすことが出来る。多少のハッタリをしても周囲から期待されるのが重要であり、この自由競争では、期待値を高められた人の方が圧倒的に有利である。その期待値を高めるには、好感度や信頼を高めることが大切になり、そして早く結果を出すことが重要である。

③リーダーシップを磨く!
大きな仕事を成し遂げる時にその成否を分けるのは、人を引き付ける力やリーダーシップである。大きな仕事を果たすには多くの人を巻き込んで味方につけていく必要があり、リーダーシップが必要になる。今の時代に必要なのは強権型のリーダーシップではなく、共感型のリーダーシップである。共感型のリーダーシップとは、ビジョンを見せストーリーを語ることで共感してもらえる仲間を募ったり、モチベ―ションを促すようにしたりするリーダーのことである。

●アービトラージでハックせよ!
アービトラージとは、金融用語で、割高の会社の株を売り割安の会社の株を買うことを指すことであり、つまり差分を生み出すことである。
実際の生活においては、自分が今、やっている全ての仕事を”因数分解”していくことが重要である。著者の場合、新卒で野村証券の新規開拓営業をしていたので、新規開拓営業を因数分解すると、
「顧客接点を持つ」→「見込み顧客となる」→「開拓する」→「受注し顧客となる」というフローに分けて考えることが出来る。
杉並区の約1万件の顧客を回り、データを取ったことで分かったのは、他の証券会社が営業している地域の方が受注率が良いことである。「顧客接点を持つ」→「見込み顧客となる」のフロー間には「資産運用への関心を持つ」ステップが必要であり、この「資産運用への関心を持つ」ことのハードルが高かった。
しかし、他社で証券運用をしている顧客はすでにそのハードルを超えているので、開拓、受注までがしやすい。一見、競合が開拓している地域は受注率が低そうに考えられるが、因数分解することでこうした差分を見つけやすいのである。
(記事抜粋:https://asa-shibu.tokyo/2019/11/18/tomita/)

●事業資本で限界突破!
事業資本を持つというのは、起業することである。サラリーマンが副業を始めるのも事業資本を持つことの1つである。副業でYoutubeやブログを始めるのも事業資本を伸ばすことになる。
事業資本で成功した場合、リターンが1番大きいが、その分難しく時間や労力を多く割く必要があったり運を味方につける必要がある。金融資産10億円以上の富裕層はその9割が法人を持っており、法人を持つとレバレッジ(他人資本を使うことで自己資本に対する利益率を高めること)が効きやすくなる。それは法人は信用が大きいためであり、法人を持つと大きい仕事が出来たり、借り入れを行うことが出来る。それにより、法人は事業を拡大していけるのである。

☆起業のリスクを最小限に抑える方法
①事前の徹底した検証
②固定費を極限まで抑える
③最悪食っていけるを作る
④事業の分散
⑤借り入れを抑える
⑥再チャレンジ出来る条件を守る

②の固定費を抑えるにおいて、Youtubeなどインターネットを使ったビジネスは固定費を抑えやすい。代表格としては、Yotube、ブログ、SNS、メディア、アフィリエイトである。こうした固定費が低いものは、低いリスクでチャレンジ出来るビジネスである。
よく言われる成功しやすいビジネスの条件は、初期費用がかからない、利益率が高い、在庫を持つ必要がないという条件である。Yotube、ブログ、SNS、メディア、アフィリエイトは資産性が高い、将来性が高い、自己投資になるという利点がある。資産性が高いというのは、1度作ったらずっと残り続けるということ。将来性が高いというのは、Youtubeにおいては5Gの普及により動画市場が盛り上がるという期待値があるということ。自己投資になるというのは、ブログで何か情報を伝えるために様々な情報をインプットすることで自己投資になるということ。こうした多くの利点がある。

●著者冨田さんのコメント
「全体の構造を把握してから始めようとすると、一つ一つの資本がそれなりにラーニングコストがかかる分野ですので、多くの時間がかかります。いつか株をやろうと思っていても、なかなか始められない。でも、ミニ株であれば1万円から始められます。まさに今小口化されつつある資本をハックし、何かを始めてみてください。始めてみると気になりはじめ、わかってきます。僕自身も、ソフトバンクの株を買ったところから始まりました。買ってみると、世の人がソフトバンクを使っているのかどうか気になり始めたんですね。株式投資も、クラウドファンディングも、クラウドソーシングも、調べてからやるよりまず小さく始めてみてください。まず始めることによってその分野について勉強するコストが下がります。ぜひ今日から、何かに申し込んでみる、会員登録してみる、株を始めてみるなど、何かをスタートしてみてください。」
(記事抜粋:https://asa-shibu.tokyo/2019/11/18/tomita/)

 

●結論
・資本主義経済というこの世界のルールをきちんと理解することで、人生を有利に進めていくことが出来る!
・資本には、人的資本、金融資本、固定資本、事業資本の4つがある。そして、人的資本こそが最重要な資本である!

 

●感想
まずは、この著者の言う通り人的資本を伸ばしていきたいと思いました。まずは様々なことを経験してインプットすなわち自己資本を蓄積していきたいと思います。
そして、私自身としてはこうしたブログを通じてアウトプットすることで事業資本を伸ばしていけたらと思います。そして、こうしたブログなどの発信をすることは、自己投資にも繋がるというメリットがものすごく大きいと感じます。ですので、このブログでは自分が伝えたいことをどんどん発信して自己投資を今後も継続していきたいと思います。

 

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